LIVA X に Windows Server 2016 をインストール

はじめに:

そろそろ LIVA X で動かしている Windows Server 2012 R2 の AD DS, DNS 等を Windows Server 2016 に移行することを考えています。その前に、まずは LIVA X に Windows Server 2016 のインストールテストを行いました。

LIVA X は Windows Server 2012 R2 同様、Windows Server 2016 をサポートしているわけではありませんので念のため、事前にテストしておこうというのが今回の趣旨です。

 

インストールに必要なもの:

  • LIVA X (用意したのは 4GB モデル)

テスト用に新しい LIVA X を用意しました。Server には 4GB モデルをお勧めします。(4GBでも十分ということではないですが)

  • mSATA SSD (用意したのは 64GB の PLEXTOR PX-64M6M)

本体内蔵の eMMC にインストールすることも可能ですが、従来通り mSATA SSD を追加してそちらにシステムをインストールしました。今回はシステムが十分入るのでとりあえず 64GB にしました。

  • USBフラッシュドライブ(USBメモリ)

OS をインストールするためのインストールメディアに USB フラッシュドライブを使いました。8GB でも入ると思いますが、16GB のものにしました。

  • USB キーボード、マウス

手持ちの小型USBキーボードを使いました。

  • ディスプレイ

手持ちの液晶ディスプレイを使いました。

  • Windows Server 2016

ISO ファイルを用意しました。

  • 有線インターネット接続環境

LIVA X は無線LAN が使えますが、OS、ドライバのインストールを行わないと使えませんので、有線でインターネットに接続できる環境でインストール作業を進めるのが楽です。

 

mSATA SSD の取り付け:

mSATA SSD を取り付けるには本体を一度分解する必要があります。VGA 端子のネジを外して、本体裏面にある4つのネジを外します。

底面を外して、ヒートシンクのボードを外すと、メインボードが現れます。無線LANの線を切らないように注意してメインボードを外すと、裏側に スロットが現れます。

mSATA SSD を LIVA X に付属するネジで固定します。(mSATA SSD 付属のネジは小さすぎて固定できないので注意)

mSATA SSD を取り付けたら、元通りにケースにしまいます。

 

インストールメディア作成:

 

USB フラッシュドライブをインストールメディアとして LIVA X に Windows Server 2016 をインストールすることにしました。しかし、ひとつ困ったことが起きました。Windows Server 2012 R2 の時には、FAT32 でフォーマットした USB フラッシュドライブにインストールメディアの全ファイルをコピーしたもので、UEFIブートすれば OS のインストールができました。しかし、Windows Server 2016 には 4GB を超えるファイル(install.win) が含まれているため、FAT32 にコピーすることはできません。(FAT32 は、4GBまでのファイルに制限されます。) NTFS を使えば、4GB の制限は外せますが、UEFIブートするには FAT32 でなければならないので、単純に NTFS にすればいいというわけにもいきません。

そこで、Rufus というツールを使うことにしました。Rufus では、ファイルシステムを NTFS にしても UEFI ブート可能な USB ストレージドライブを作ることができました。(Rufus の FAQ を読むと、UEFI ブートするのに FAT32 でなければならないという情報が間違いだそうです。ということは、Rufus を使わなくても単に NTFS にすれば良かっただけかもしれません。)

起動USBフラッシュドライブの作成

 

「デバイス」は書き込みを行いたい USB ストレージドライブを指定します。書き込み時にフォーマットされるのでドライブを間違わないように注意しましょう。

「パーティション構成とターゲットシステムの種類」は「GPT UEFIコンピュータ用のパーティション」を選びます。

「ファイルシステム」は「NTFS」を選びます。

「フォーマット設定」の「ブートディスクを作る」にチェックを入れ、「ISOイメージ」を選択し、Windows Server 2016 の ISO イメージファイルを指定します。

「スタート」を押すと、USBストレージドライブに書き込みが始まります。

書き込みが終われば、UEFI ブート可能な USB ストレージドライブの出来上がりです。

 

ドライバの準備:

LIVA X の Windows Server 2016 用のドライバは用意されていませんが、Windows 10 用のドライバが流用できるので Windows 10 用ドライバをインストール前に用意しておきます。

LIVA X のドライバは、http://www.ecs.com.tw/ECSWebSite/Product/Product_LIVA_DOWNLOAD.aspx?DetailID=1593&CategoryID=-1&LanID=0  からダウンロードできます。

Screenshot of www.ecs.com.tw

ドライバの種類は 「Windows 10 64bit」 を選んで表示される一覧からそれぞれダウンロードして、先ほど作成した USBストレージドライブにダウンロードしたファイルを展開しておきましょう。

 

OSインストール:

LIVA X の LANポートに LANケーブルを挿し、キーボード、マウス、作成した USB ストレージドライブを USB ポートに挿して電源を入れ、起動します。UEFI ブートで USB ストレージドライブから起動できれば、OS のインストーラが動きます。(もし、起動できなかったら、USB ストレージドライブが正しく作成できているか、BIOS 設定で UEFI ブートが可能になっているか確認しましょう。)

あとは、画面の指示に従って OS のインストールを進めるだけです。

OS のインストールができたら、USB ストレージドライブに入れておいたドライバをインストールします。Winows 10 用のため、エラーになるものもありますが、一通りインストールします。ドライバをインストールすると再起動を要求されますが、面倒でもその度に再起動しておきましょう。

ドライバのインストールが終わったら、Windows Update を行い、OS のアップデートを行います。

 

備考:

  • Windows 10 のドライバを使用することで、WiFi, Bluetooth も使えそうです。(動作未確認)

 

注意:

  • LIVA X の対応 OS に Windows Server 2016 は含まれていませんので、使用する場合はあくまでも自己責任でお願いします。
  • LIVA X の 4GB モデルであっても十分なサイズとは言えないので、メモリを大量に必要とする用途には向きません。

 

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